インターンシップ

◆最近の学生と話していると、インターンシップという言葉が頻繁に出てくる。大学3年の春から夏にかけて企業のインターンシップ募集に応募して選考を経て、企業で仕事のマネをするというもの。私が会った学生の話によると、インターン生は全部で40から50名。1グループ5〜6名にグルーピングされる。職場見学や週1回ほどのミーティングを通してプロジェクト活動を行い、最終的にはレポートを全員の前でプレゼンテーションを行い、その企業の"本物”の社員が採点を行い、順位をつけるというもの。


◆プロジェクトの課題は、企業によって異なるが、新商品開発だったり、新都市開発、組織の活性化をはかるにはどうするか、などなど。与えられた情報をもとに、これらのプロジェクトを進めて企画立案をすすめることになる。このようなふわふわした企画をグループで進めていくには、かならずといって良いほど、グループ内の対立や、自分の意見を出さない人が最後になって爆発するといったことや、逆にグループに貢献していないといって責められることになる。このようなグループ内の意見の対立をどのようにおさめていくのか、この体験こそがインターンシップで得られるコアの経験となる。彼らが担当するプロジェクト課題は、企業活動のなかでとても”おいしい”仕事であり、普通の社員が日々このような仕事をしているわけではない。インターンで行なうプロジェクト活動の内容そのものを擬似就業経験だと考えるのは間違っているだろう。プロジェクトを進めるなかで発生する出来事、それを解決する活動そのものが擬似就業経験だと考えたほうが正しいだろう。


◆アルバイトであれ、インターンシップであれ、何でもよい。学生の間に社会と接点を持つことは大きな意味があると思う。社会の仕組みや、その中で個人はどのような形で社会に関わることができるのか、小さなことが組織やサービスを変えることの面白さを感じることもあるだろう。どうせ接点をもつのであれば、どうぞ、全身で関わりなさい。失敗しても傷つくにしても、中途半端にするんじゃない。全身で転んでこそ大きく前に進むことが出来るから。頑張れ、就活生予備軍くんたち。