システム家具ip20

◆我が家にかかせないシステム家具ip20。前の家を買って洗面所の洗濯機上の吊戸棚と食器棚を作ったのが1994年、これがip20との最初の出会い、以来、リビング壁面の全面本棚化、押入れのクローゼット化、娘の部屋の全面改装ロフトベットの導入、玄関、夫の書斎と全室にip20を取り入れた。いまの家のリフォームも主役はip20.リビングの壁面収納&天井までの本棚、オープンにするキッチンのカウンター下戸棚と食器棚、読書室などなどを予定している。ずいぶんと投資したことになるし、今回も投資することになるが、不思議と後悔したことはない。価格は高いけれどもそれだけの価値はあると思っているip20について整理します。


[作りつけ家具]
◆ip20は、ドイツ生まれのシステム家具で、規格サイズの部品を使いながら、部屋のサイズ、住み手の希望に応じてデザイナーが設計する作りつけ家具。したがって、既製品のサイズと部屋のサイズの違いに悩むこともなく、スペースにあわせて家具を設計するのでスペース全体が効率よく使える。また、住み手の要望に沿ってデザインするため、思うようにデザインできることも最大の特徴。結果、スペースが無駄がなく使え、かつ、自分の生活様式にあった家具をつくることができる。


[デザイン性]
◆自由にデザインできるということは、とりもなおさず住み手の意思が必要ということで、日々どのような生活をしているのか、何をしている時間が長いのか、どのように生活したいのかが、明確であればあるほど、満足度が高いだろうと思う。初代の食器棚を作る時は手持ちの食器の大きさを測って奥行きを決めたり、新聞をストックする場所をあらかじめ設計した。あふれる本を収納したい&家族が集まるリビングをかっこよくしたいと思いデザインしたのが前の家のリビング一面収納&オープン書架。天井の梁と書架扉を利用して縦に伸びるラインをつくるアイデアをこちらからだして設計した。結果は大満足。ip20に依頼する前に、自分達がどう暮らしたいのかを固めておくことをオススメします。ipのホームページに施工例もでているが、海外のインテリア本をみるとアイデアも広がるのでオススメ。我が家が参考にしたオススメ本はこちら


[耐久性と日々の手入れ]
◆ip20の特徴の一つは耐久性。手入れ不要、拭き掃除程度で、手垢や汚れもすぐに落ちる。クリームクレンザーを乾いた布巾にとって拭くとたいていの汚れは落ちる。前の家では15年ほどの間に2度にわけてipを導入し使い続けたことになるが、欠損はもちろん、色の変化もなく、使用年月の長短による外見の差はなかった。特別な手入れをせずとも経年変化がないというのは、ありがたい。


[コスト]*1
◆価格は決して安くない。転居にあわせてサイズ変更もできるというのが売りだけれども、小さいものを大きくはできないので、実際には柔軟性は高くないように思う。というのも、先に書いたようにデザインには住み手の意思が大事で(と私は思う)、転居してすぐには、何をどこに配置し、どのように住みたいかをすぐに決めることはできないからだ(我が家の場合はそうだった)。結果、前の家で使っていたipはすべてつけたままで売却。ちょっと惜しいなぁというのが正直な気持ちだが、持ってきても使えるものもすくなかったろうし(前の家より今の家のほうが天井が高い)前の家が売りにだして短期間で売却先が決まったことにip20の貢献も大きかったろうと思うので、よしとしている。(家を見にきた人たちはいずれも「すごいですね」といい、ロフトベット付の子供部屋をみた外国人は「幸せな子供♪」と言っていた。みな、家具付マンションであることにお得感を感じていたように感じたのは欲目かな)


[正しい使い方]
◆ip20は決して安くない。簡単な書棚で20〜30万円、食器棚で40万円くらいだろうか。それだけの投資をしてもip20を入れるだけの価値があると思われるのは、まず、住み手に、暮らし方に関して強い意志があること、それが既存の家具で満たされない場合、また、何よりもスッキリした部屋が好きな人、合理的な生活がしたいと思う人、自分らしい生活をしたいと強く願う人、そんな人には向いているのではないかと思うし、その効果を思うと悪い投資ではないと思う。

◆今回のリフォームも主役はip20.基本方針も固まり、とても楽しみ*2

*1:総額をまとめてみました。我が家に導入した家具の総額は約400万円。安くはないけれど、それだけの価値はあったなというのが正直なところです

*2:今回のリフォームについてはここにまとめました。今回もたっぷりip20を使っています。