書くということ
◆広報誌を編集する際に、いつも悩む課題がいくつかある。
- 言葉の定義をしないままに使うので、論理があいまいになる
- 借りてきたような難しい言葉を重ねて使うことで、難しい話をしている気になる
- 途中で息絶える・・・最悪
執筆者の原稿を読んでいて、私が××をつけるのはこういうとき。何とか、回避したいと思い、いくつかの工夫もしてきた。プロットの確認、章立てと細目のすり合わせ、執筆前の注意点のすり合わせなどなど。でも、すんなりとはいかない。
◆そもそも、書き手に欠落しているものの一つは、「読み手」の存在なのではないかと最近思う。相手に伝わってこその執筆なのだけど、伝えたいことを書くだけで止まっていることが多い。こりゃ致命的だなぁ。プレゼンテーションでも、最も基本的で重要なスキルは「で、相手は誰なの?」にあると思っている。誰に向かって、何を話して、何をしてもらいたいのか。このことを意識したスライドであり、トークであることが最も重要。
◆そんなことを考えていたら、マッキンゼーの求人広告を見つけた。Communication Specialist
エディティング・サービスとは、
コンサルタントが行うコミュニケーションについて、
- コンサルタントが発信するメッセージが、相手にとって論理的で分かりやすいものになるよう・・・
- 相手の視点に立って・・・
- 論理構成から日本語の表現に至るまで・・・
- 改善案を作成して、コンサルタントに提案することにより・・・
コミュニケーションの目的達成をサポートするものです。
◆さらに、
コミュニケーションの目的達成のために、伝えるべきメッセージは明快か、現状の論理構成や表現に納得感があるか、改善点があるとしたら具体的に何で、どう変えるべきかを見極め、コンサルタントに改善の視点や代替案を提示します。
なるほどねぇ。うちの執筆者にもこれを伝えよう。でも、こういうサポートが必要ということは、やっぱり「伝わる」ことを意識して書くということは、それほど簡単ではないということなんだろうな。