ダイエーの混迷

ダイエーが食品高級路線を狙う。いけてないなぁとつくづく感じる。

[いけてない理由]
1 もとよりダイエーの食材は、「安い・まずい」のイメージが定着している
2 ダイエー=再建半ばで挫折、低迷を続ける企業
3 そんな財務脆弱スーパーが示す”高級”、
   しかも2−3割レベルの”高級”とはなんだ?


間の悪いことに、
かつてのライバルであるイトーヨーカ堂はミレニアムを傘下におさめ、
高級路線は百貨店でカバーすることを明確に打ち出している
2−3割高めの高級食品路線のダイエーは、
いかにもスケールの小さい打ち手であり
打ち手にすらならない。



高級路線を提示したいが、自社価値(ブランド)が逆、
つまり安価路線で定着している場合は、
 まったく異なるブランドをたてるか、
 すでに確立されたブランドを外から入れるか
そのどちらかだろう。



ダイエーはそもそもの路線、「安い」を守りつつ
失われた価値”おいしい”を取り戻すべく動くべきだろう
そのためには、4Pすべての見直しからはじめたほうがいい
仕入れルート、基本人員配置、扱うものと扱わないものの見切り
全国展開ならではの強み・弱みを生かすための小さな組織化
当たり前のことを当たり前にできなくなっていることが問題だろう。

ダイエー、食品で高級PB発売・菓子など100品目
 産業再生機構の支援下で経営再建中のダイエーは来年3月、食品の新たなプライベートブランド(自主企画=PB)商品を発売する。素材や製法にこだわった加工食品や菓子など約百品目を扱い、価格は一般的なナショナルブランド(NB)商品よりやや高めに設定する。高価格帯の品ぞろえを充実し、再建計画の柱である食品部門の強化につなげる。

 新ブランド名は「おいしく食べたい」。格安商品を扱う主力ブランド「セービング」に対して、ダイエーとしての高級ブランドに位置づける。平均価格は従来比、2―3割高く設定。カテゴリーごとに高価格帯の商品を組み込んで品ぞろえの幅を広げるほか、売り場に高級感を演出し、従来の低価格イメージを払しょくする狙いもある。 (07:00)

http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20051230AT1D2904I29122005.html