生前葬に出席する 5

Catalyst2005-11-24

生前葬が終わったのは2時過ぎ。
先生の好物であるアップルパイとお菓子をいただき
会場を去る。
不思議と、
もう会えない、近いうちに亡くなられるんだという認識には、ならない
「またご連絡します」と言いつつ、皆が去っていった。


◆一人になって、気持を静めたく、
宝塚駅までの15分ほどの道のりの間、
コーヒーが飲める場所を目で追いつつ歩く。
どの店も満員か、入りにくい雰囲気で
あっという間に駅についてしまう。


◆「そうだ、タンネに行こう」と思い立つ。
タンネは阪急宝塚線 曽根駅前にある喫茶店
お屋敷の一角に、蔵を改造して作った雰囲気のよい店舗で、
当時、先生の塾を卒業して高校に入った私は
相変わらず、近況報告や、悩み事相談と、
何かにつけて、先生に話を聞いてもらっていた
塾に行くわけにも行かないので、場所は、このタンネ。
先生の生前葬の後でコーヒーを飲むのなら、
これほど適した場所はないだろう。


◆曽根駅で降りてタンネに入る。
数年間に行われた駅前開発で、今はビルの中の普通の喫茶店になっている。
とはいえ、コーヒーカップも灰皿も、メニューも昔のまま。
お店の方に頼んで、ロゴのはいった灰皿を2枚、譲っていただく。
今日のお礼として先生に贈ろうと思う。


写真は、かつてのタンネ
(写真出所:http://www.eva.hi-ho.ne.jp/midori-tani/index.html