小泉尚子

◆今日は吉祥寺・雑貨店めぐりの日。来週、我が家で高校時代の友人達5人でポットラックパーティをすることになったのだけど、ふと気がつくと我が家には人数分の皿がない、フォークも足りない。もともと食器をシリーズでそろえる志向がなく、気に入った食器を家族分だけ買っている。奈良で買ったベトナムの鉢と皿、YMCAバザーで買ったタイの皿、横浜で買ったアラベスク調の皿、銀座で買った兎絵付けの小皿などなど、ばらばらなものばかり。でも気に入ったものばかりなので、私は見てて楽しい。とはいえ、家族3人が基本なので4人以上の集いになるとあたふたしてしまう。とりわけ皿として中皿を2枚とカテラリーを補充するべく、吉祥寺の雑貨店を見に行くことにした。

◆吉祥寺でぶらぶらと買い物をするのは本当に久しぶり。下北沢と似た感じなのだけど、吉祥寺の方が、おいしそうなレストランの比率が高いし、エリアが広い分、人混みが分散している。予めピックアップした雑貨店を巡りながら、気になった店にふらふらと入ってはあれこれと物色するのも楽しい。下北よりも年齢層は上、品揃えもばらつきがなく総じて、お値段は高め。下北沢の方が若くて、雑多で、安いなぁ。

◆ふらっと入ったお店で見つけたのが、小泉尚子の作品。動物をモチーフにした皿やマグと、「宇宙」「海」「森」をテーマにした器などが並んでいた。動物をモチーフにした器の類は力強く呪詛的な感じすらする。動物が平面的に閉じ込められたような皿や器も、先の作品よりは不気味さは薄れるものの、実際に手に取ると訴えかけてくるものが多く、圧倒される。まかり間違っても”可愛い”なんてことはない。ぜんぜんかわいくない。形のゆがみ、質感、絵柄のタッチ、器ひとつひとつに凝縮されたものを感じ、物語を感じる。とはいえ、これで食事はできないなぁ。見るだけでおなか一杯になりそうだ。

◆結局、私が購入したのは、「宇宙」「海」「森」をテーマにした青白磁の小鉢。先のシリーズよりも、洗練されている。子供用の茶碗らしいのだけど、それよりは、ピクルスやオリーブを入れてテーブルに並べてみるのも楽しそうだ。来週のポットラックパーティで使ってみよう。