時をかける少女

◆見た!トキカケを見た!いいじゃん、いいじゃん、いいじゃん!

時をかける少女 オリジナル・サウンドトラック

時をかける少女 オリジナル・サウンドトラック

◆ストーリーがいい、映像がいい、音楽*1がいい、すべていい。センスの差だと思うのだけど、画面のデザイン、夏の青空、主人公たちがキャッチボールをするグラウンド*2の広さ、キャッチボールの間合い、通学路の町並みや主人公の家のディテールがまたいい。よいスタッフがきっちり丁寧に作った映画。しかも、「直球勝負」なところがさらにイイ。


◆今回は歴代の『時をかける少女』の主人公である芳山和子(原田知世ちゃんがやってた役ですね)を叔母に持つ紺野真琴17歳が主人公。彼女がまた直球勝負型のスカッとした子でいいですねぇ。歴代のお嬢さん系でちょっとウジウジした感じと違ってカラッとした「今」の子。好きだわ、こういう子。叔母さん(芳山和子)の存在も大きいですね、この映画の中では。タイムリープ経験者である叔母は、初心者である姪の相談に対して平然としているのだけど、姪が過去に戻ったがために引き起こした数々のことに思い悩んでいるのを見ながら、叔母自身も過去に同じように悩んだことを思い,同時体験している様子が見え、これもまたよかったですね。


◆私にとって今回のトキカケは、かすかな記憶にある(ように思う)NHKのタイムトラベラー、原田知世の『時をかける少女』に続いて3本目。トキカケで初めて『時をかける少女』に出会った人も十分に堪能できる映画なのだけど、私のような過去の『時をかける少女』を見ている観客のことも意識されていて、ちゃんと小技が仕掛けられていたりもします(何かは言わない・・・お楽しみに)。涙。


◆本当にディテールの良く出来た、完成度の高い映画なだけに、まだまだ引き出しがいっぱいありそう。何度でも見たいなぁ。とはいえ、この上演館の少なさにはめげてしまう。DVD発売を待とう。これを機に原田知世ちゃん作と見比べたりするのもよいかも。満足、満足。

*1:ゴールドベルグ変奏曲

*2:見る人を圧倒する青空に白い入道雲、人気のない広いグラウンド⇒これはエヴァを思いださせます