バラク・オバマ

Catalyst2009-01-21

◆インフルエンザで家で寝て過ごすしかないので、オバマ就任式*1をライブで見る。


◆こんな状況下で大統領職に就くというのは容易なことではない。彼の今回のスピーチで私が最も打たれたのは、アメリカがもとより大切にしてきた価値観、すなわちhonesty and hard work, courage and fair play, tolerance and curiosity, loyalty and patriotism に立ち戻り、苦難を自らの意思で喜んで受けよと語る。そして、それがアメリカ市民であることの代償なのだと語った箇所。

Our challenges may be new. The instruments with which we meet them may be new. But those values upon which our success depends — honesty and hard work, courage and fair play, tolerance and curiosity, loyalty and patriotism — these things are old. These things are true. They have been the quiet force of progress throughout our history. What is demanded then is a return to these truths. What is required of us now is a new era of responsibility — a recognition, on the part of every American, that we have duties to ourselves, our nation and the world, duties that we do not grudgingly accept but rather seize gladly, firm in the knowledge that there is nothing so satisfying to the spirit, so defining of our character, than giving our all to a difficult task.

This is the price and the promise of citizenship.

私たちの挑戦は新しいものかもしれない。立ち向かう手段も新しいものかもしれない。だが、成否を左右する価値観は、勤労と誠実さ、勇気と公正さ、寛容と好奇心、忠誠と愛国心、といったものだ。これらは古くから変わらない。そしてこれらは真理だ。私たちの歴史を通じて、これらは前に進む静かな力となってきた。必要なのは、こうした真理に立ち返ることだ。今私たちに求められているのは、新たな責任の時代だ。それは、一人ひとりの米国人が、私たち自身や我が国、世界に対する責務があると認識することだ。その責務は嫌々ではなく、むしろ困難な任務にすべてをなげうつことほど心を満たし、私たち米国人を特徴づけるものはないという確信のもとに、喜んで引き受けるべきものだ。

これが市民であることの代償と約束である。
訳はasahi.com


◆共通の価値観があるという前提、そして市民であることに責務と代償が伴うものなのだという認識。(PRICEを使うのかと感心した)国の成り立ちの違いを強く感じる。誰だって苦難に立ち向かいたくはない。なんでこの時代に、とみなが思う。その一人ひとりに苦難を享受させるには共通の価値観であり、目指すものの実現なのだろうなと感じる。これは、国の成り立ちが違う私たちには奏功しない理屈でもある。私たちは何を背骨に起き上がるのだろうか。

*1:スピーチはもちろん、オバマに関する情報は、アメリカ大使館のホームページがまとまっていて便利