肺炎球菌(2)

◆肺炎球菌はとてもありふれた菌で、正常な大人の5〜70%の喉に存在している菌なのだそうだ。通常は何も起こらないが、免疫力が低下しているとさまざまな病気を引き起こすという。彼女の場合は、この肺炎球菌が血流中に入り、多臓器不全となり、脳へと進んだことになる。乳幼児に多い症状なのだそうだ。実際に40代の健康と思われる人がこの病気になっていることを考えると、こうした症例や解説が何の意味もなさないことを感じる。


◆なぜなんだ、どうして?という思いがぬぐえない。


◆この2年ほどの間に、アメリカ時代の同僚ブルースが急死し、恩師から生前葬の通知が届き、彼女で3人目。幸い、恩師も彼女もまだ亡くなってはいないが、とはいえ気が滅入る話が多い。そんな話を、病院に行く道すがら4人組の一人、Rにしたところ、彼女も、この1年半で、元メンバーを白血病で、同僚2人が急死するという状況だったらしい。そんな年頃なのか。


◆「いつもはさぁ、もう年だしなぁって思うんだけど。同い年のDちゃんが亡くなると聞くと、『まだ若いのに』って思うってことはさ、私たちまだ若いんだよ。そう思って生きなきゃね」とRが言う。
そうだね。まったくだね。